郷に入れば郷に従うのは重要なこと

私は大学卒業後、接客業で販売の仕事をしていました。22歳で就職し、28歳までの6年間、同じ仕事を続けていました。 大学生のときに、特別したい仕事があったわけではなく、何となく仕事ができればいいなと思って就職をしました。販売なので、お客様商売の運命なのか、土曜日と日曜日、祝日は当然のように仕事で、もっぱら休暇は平日になります。

就職したばかりのときは何も気にせず仕事に没頭していましたので、勤務時間だったり休暇が平日ということは全く気にしていませんでした。平日休みは街に人が少ないこともあり、むしろ平日休みの方が良いのではと思うことすらありました。しかし、それはあくまで、独身時代の自分の時間が自由なときの話です。

結婚を考える時期になると、少し気持ちの変化がありました。まず、就業時間の問題です。当時私は、会社に朝9時に出社し、夜9時に退社し、夜10時前に帰宅するという状況でした。独身ならば、帰宅後は適当にテレビを見てなるだけなので、何の問題もないのですが、結婚するとさすがに、長時間労働が問題になります。もっと早く帰ってこれないのか、休日が少ない、などということです。結婚したばかりは2人なので、とりあえず就業時間や休日は目をつむって我慢をしてもらっていました。それなりに問題を問題ととらえなくても大丈夫だと思うこともできます。これで給料が極端に少ないと、それはそれで問題ですが、給料は決して少なくもなく、それ程多いわけでもなく、生活には困らないという程度です。

しかし子供ができると状況が一変します。子育てを妻ばかりに任せることも申し訳なく、できる限り一緒に子育てしたいと思います。しかし、この状況で思うように手伝うこともできず、過去に出た長時間労働も問題が再浮上します。しかし、年数がそれらを解決することはできず、どうしようもありません。これは仕事を変えるしかないと思いました。今よりは早く帰宅でき、それでいて休日も確保できる、そんな良い仕事があるのか、考えてもありません。そういえば、公務員ていうのは安定しているって聞くけれどもどうだろう、そう思うことがありました。妻に公務員はどうだろうと聞いてみると、ダメ元で試験を受けてみればと言われ、試験を受けることにしました。試験は運よく合格し、転職をすることができました。

いざ公務員になると、今までと状況はまるで違いました。今までは販売というノルマや目標が毎日のようにあった仕事とです。目標に遠く及ばない場合には、無理にでも販売しなければいけなく、それによる残業も当たりまえのようでした。長時間労働もあたりまです。夜の12時を過ぎることもあります。公務員はまさに正反対と言えます。ノルマはもちろんありません。長時間労働は敵視されているので、当然のように定時で終業します。夜の12時を過ぎたことは一度もありません。これだけでも人生180度変わりました。

休日に関しても同じように言えます。今までは平日に休んでおり、月に8回程度でした。転職後はカレンダー通りの休日です。月に8回以上は休みます。祝日も当然休みなので、月に半分近く休んでいるときもあると思います。一つ残念だったことは、前の会社では社員が全員、売上目標達成という目的があったので、皆挨拶なども元気がよく、活気があったのですが、転職後はそれらがあまり見られません。同じ社会人でもこうも違うのかというのは感じました。一人だけ元気で浮かれていても、おかしい存在になる可能性があるので、周りに合わせて同じようなテンションを保つことも必要だと思いました。逆に前の会社で元気がないというのも浮かれますので、それぞれの会社にあったそれぞれの対応が必要になるでしょう。いわゆる、「郷に入れば郷に従え」というのはこういうことなのだろうなと感じました。